リノベーションは安く購入した中古物件で好みのプランを実現できるメリットがありますが、物件選びには難しさもありますので専門家の判断を必要とする場合があります。中古物件は一般に古いほど安くなりますが、安いからといって古過ぎる物件を購入すると実現できないプランも出てきます。マンションは管理規約によって守らなければならないルールが物件ごとに決められていますが、古い建物では騒音問題によりフローリングの床を許可していない場合があります。現在では音の響かない工法により一般的な仕上げ材となっていますが、そのような仕組みがなかった時代のマンションは許可されていない場合もあります。
マンションでは全ての居住者が同じ環境で生活することが基本ですから、管理規約に反する行為はできないのが普通です。またマンションで問題となるのは、電力量を上げられない点もあります。オール電化やスポット電化を計画しても、電力量を上げられずに実現できないケースもあります。耐震性能や耐久性の不足により、構造体の状態によってもリノベーションが向かないケースもありますので、素人の視点では分からないことが多いと言えます。
リノベーションは魅力的な方法ですが、物件選びに関しては慎重になる必要がありますので、専門家に相談するところからはじめるのが最適です。不動産業者の仲介担当者はリノベーションはおろか建築に関する知識を持たないのが普通ですから、設計事務所などの専門家に相談するのが最適です。